ロタウイルスワクチンが10月から定期予防接種となります。対象は令和2年8月1日以降に生まれた児です。
ロタウイルス胃腸炎は脱水、けいれん、時に脳炎、脳症などの合併症が見られる為に注意を要する疾患です。
これまでロタウイルスワクチンは任意接種でしたが、接種する児が多くなったこともあって、近年ロタウイルス胃腸炎が重症化するケースが減少してきています。ワクチン効果がようやく認められて、10月から定期接種となる運びとなりました。
ロタウイルスワクチンは2種類あり、
- ロタリックス(1価ヒトロタウイルスワクチン)
- ロタテック(5価ウシ・ヒトロタウイルス組み換え体ワクチン)
があります。効果はどちらも良好で、
- ロタリックスは2回、
- ロタテックは3回、
27日以上の間隔をおいて経口接種します。
どちらも1回目の接種は生後2か月から出生14週6日後までに接種します。出生15週0日以降に接種することは安全性のために推奨されません。
1回目の接種は一般的にはヒブワクチン、肺炎球菌ワクチン、B型肝炎ワクチンと一緒に接種しています。
ワクチン接種後の腸重積症発症のリスクについてはロタリックス、ロタテックともに増加を認めない~わずかに増加するという報告があり(特に初回接種後7日以内)、次のような様子、症状がみられる場合は医療機関を受診しましょう。
- 便に血液が混じる
- 不機嫌になったり、機嫌がもどったりを繰り返していつもと様子が違う
- 嘔吐を繰り返す
- 突然激しく泣く
- ぐったりして顔色が悪い