H23年3月8日、小児用肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチンの安全性について厚生労働省において安全対策調査会がおこなわれましたが、結論がでなかったため、次回2回目の調査会(2週間後)までは引き続き、2つのワクチン接種は一時見合わせることになりました。
以下、安全調査会で検討された概要を付記します。
報告された5例の症例評価について
H23年3月2日以降、小児用肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチンを含むワクチン同時接種後の乳幼児において5例の死亡例が報告されており、これらについて検討を行った。
①5例は0歳から2歳代の乳児で、基礎疾患を有するものが3例、基礎疾患が明確でないものが 2例であった。
②接種から死亡までの期間は、翌日が3例、2日後が1例、3日後が1例であった。
③現在得られている各症例の経過や所見に基づいて評価したところ、報告された5例については、現段階において、いずれもワクチン接種との直接的な明確な因果関係は認められないと考えられるが、さらに入手可能な情報を次回までに収集する。
④なお、例えば先天性の心疾患などの基礎疾患を有する患者はその状態によっては、十分な注意が必要である。
その他、諸外国での状況や同時接種の安全性、接種者数等の情報について、早急に情報を収集し、次回検討することとする。また、死亡例とワクチンの関連性の検証のためには、関係者の協力を得て、今後、積極的疫学調査を行う仕組みを構築すべきである。