乳児期の定期予防接種の接種順序について

H.19~20年にかけて全国的に百日咳の流行(特に成人)があったのを受けて
H.20年8月、日本外来小児科学会において、国立感染症研究所の多屋馨子先生は定期予防接種の順序について、「従来はBCGをまず最初に接種していましたが、現在、成人の百日咳が増加していることを考慮すると、致命的になりうる乳児の百日咳を予防するために、まず三種混合を接種(2回接種のあとにBCGをはさむか、3回接種してからBCGを接種)して、三種混合、BCGを接種してから、ポリオの接種をおこなうのがよい」と述べています。

当院でも百日咳が明らかに流行している場合は、前述のような順番で先に三種混合の接種をすすめることがありましたがケースバイケースでおこなってきました。

H.20.2月から国立感染症研究所はホームページで新しい予防接種スケジュールについて、前述のような三種混合、BCG,ポリオの順に接種を行なうスケジュールを公表しています。さらに岐阜県小児科医会ではこの順序で乳児の予防接種をすすめていく方法を推奨したいといっています。


今後百日咳が流行した場合はこの順序でおこなうことが望ましいと考えますが、BCGは生後3か月から6か月になるまでに済ませなければならないことなどから、やはりその時の状況にあわせて順序を考慮するのがよいと考えます。