溶連菌感染症

原因と症状:溶連菌感染症は、溶連菌という細菌が咽頭(のど)に感染し、のどの痛みや発熱、からだ、手足の発疹、苺のような舌(舌に赤いブツブツができる)などの症状が出現します。

溶連菌感染症で問題になるのは、早期に確定診断がされないまま、薬の服用を早く止めてしまうと2~3週間後に腎炎(血尿やタンパク尿がでる)を発症することがあることです。(遅く発見された場合は経過が長くなり、やっかいなことになります。)

他にはアレルギー紫斑病という病気を引き起こすこともあります。

潜伏期:2~4日

好発年齢:幼児から学童期。まれに成人も発症します。

診断:迅速検査といって、綿棒でのどを擦ることによって早く診断することができますが、検査の前に過去の飲み残しの薬や、兄弟の薬を服用してしまうと検出されないことがあり、その場合は対応が難しくなってしまいます。
(溶連菌感染症かどうか診断ができにくい!)

治療:抗生剤を服用することによって、比較的早く症状は改善しますが、1~2日後にもう一度受診し、必ず医師の許可を得てから登園登校させてください。
(文献的には、治療後24時間経過して全身状態が良好なら医師の判断によって登園登校は可能と記載されています.必ず医師の許可を得て下さい。)

薬の服用は約10日間続けます。これは服用を早く中止すると症状が再発したり、腎炎を発症したりする可能性が高くなるためです。

その他:感染は園や学校で感染することが多いようです。(つばなどの飛沫感染)
薬の服用が(約10日間)終了したら、尿の検査をします。
「検尿をやっても意味がないと言われたからやりません」と検査をされなかった人がいますが、急性糸球体腎炎の早期発見のために、治療開始後2週、3~4週での検尿を行い、血尿、たんぱく尿を認める場合は補体を含めた検査をおこないます。(関満:小児科診療77:97-99,2014)
検尿をしなかった場合、もしその後の学校検尿などでたんぱく尿、血尿がみられた場合は後悔することにもなりかねません。

溶連菌感染症その2もご参照ください。