乳幼児の事故予防

意外にご存知でない方が多いのですが、幼児の死亡原因の第1位は疾病によるものではなく、自動車事故などの不慮の事故です。
こどもたちが思いがけない事故に巻き込まれないよう普段から注意するべき事項をあげておきます。

1.自動車の事故

自動車に乳幼児を同乗させるときは必ず適切に装着されたチャイルドシートに着席させましょう。(短時間のドライブでもかならずシートベルトに着席させてください。油断は禁物です)

こどもを車内に残したまま自動車から離れないこと。ちょっとしたハプニングで車に戻れなくなったり、高温の車内に閉じ込めてしまったりすることがあります。

2.浴槽での事故

夏は昼間にこどもたちにシャワーをさせることが多くなるかと考えられますが、こどもたちだけで浴室に入れさせることはしないこと。

浴槽にお湯をいれている場合は鍵をかけましょう。知らない間にこどもが浴室に入り、浴槽で溺れているのを発見して病院に運び込まれる事故は少なくありません。残し湯はしない。

3.階段からの転落

階段からの転落予防のために、昇り口、降り口に柵をしましょう。階段には滑り止めを。

4.異物誤飲

消化管異物の種類としてはコイン、ビーダマ、ねじ、かぎ、指輪、玩具などが多いようです。レントゲンで異物の有無を確認しますが、たいていのものは胃の中に入ってしまえば自然に排出されます。ただし、コインなど食道に停滞している場合やボタン型アルカリ電池などは早期に摘出する必要があります。

3才未満のこどもは直径3.5cmの大きさのものはすべて口に入れうるといわれていますので、当院では紙でつくった誤飲チェッカーを乳幼児健診時にお渡ししています。これに入るものは飲み込む危険性があるため手の届くところにおかないように指導しています。(誤飲チェッカーはフイルムのケースと同径:3.9cmです)

5.気管支異物

幼児期はピーナッツを食べさせない

仰臥位(あおむけ)や歩きながらものを食べさせない。